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日本人は古代から、籐・大麻・苧麻(チョマ)・しな・コウゾなどの草木の繊維から糸を作り、布を織って、身にまとったり生活用具として使ってきました。
それらは、テキスタイルアートとして現代人にも感動を与えるものです。


ギャラリー啓では、これら通称「自然布」と呼ばれている古布を中心に、同じ様な視点から、骨董・古美術の範疇に留まらず、人間の生活の中から生まれ、時代を経て尚かつ美しさと新しさを感じさせる古民具や焼きもの等を扱っております。



営業時間
11:30〜18:00
但し土曜日、日曜日は17:00に閉店することがあります
基本的に無休ですが臨時休業もありますので事前に確認していただくとありがたいです。





過去の展示会
 
展示風景は Exhibition
ページでご覧になれます。




予告


―江戸を中心としたの大麻布 苧麻布

5月20日(土)―24日(水)
11時―18時

会期終了後も一部展示を継続いたします







 



たて、よこ:苧麻 Warp,Weft:Ramie
明日からの麻展の展示風景はインスタグラムに載せました
インスタグラム Instagram
http://instagram.com/gallerykei
     




Welcome to Gallery KEI !

From ancient times, Japanese people have made threads and materials out of various trees and grasses, such as Wisteria, Elm, Linden, Kudzu, Paper Mulberry, Banana tree, Hemp and Ramie and wove textiles to cloth themselves and made daily tools. They are simple and yet greatly impress us today with their beauty and freshness.

Gallery Kei deals in these old folk crafts and pottery, far beyond the usual range of antiques, as well as antique bast-fiber textiles, usually called primitive textiles.
About Bast- Fibers click here

 

 

 Past Exhibition

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Information

An exhibition of Asa

20- 24  May 2017

Am11:00 - Pm6:00



古代から苧麻と大麻は日本人にとって身近な存在でした。

江戸時代に入り木綿が庶民に普及し始めると、他の靭皮繊維は山間部を除いて姿を消していきましたが、手績みの大麻と苧麻の糸は夏の快適な素材として盛んに作られていました。明治時代の麻の工業化が進むにつれて、徐々に手績みの糸は作られなくなりその最晩年は昭和30年頃までではないかと言われています。現代では「越後上布」「宮古上布 」という証紙があるものと、伝承を目的にした保存会以外は、ほぼ紡績糸にとって変わられたと思われます。

苧麻はイラクサ科 の多年生植物で、大麻はアサ科の一年草で異なる植物ですが、布になった段階で非常に見分けがつきにくい 布になります。しかしながら晒(さらし)や着用や洗いによって本来の特色が現れます。

江戸時代は、奈良晒し(奈良県)、越後上布(新潟県)、高宮布(滋賀県 近江上布の前身)、越中布(富山県)、宮古上布(沖縄県)、などが大麻と苧麻のそれぞれの特質を生かして麻布生産に特化した産地でした。

江戸時代享保17(1732)頃に刊行された「萬金産業袋」(ばんきんすぎはいぶくろ)の著者三宅也来は、奈良晒、高宮、越後の麻布ついて右のような文章をこの本に残しています。彼は実際にこれらの布を日常に纏っていたかのような感想と明らかな風合いの違いを表現していますが素材の言及はしていません。270年近く降って、近世麻布研究所の吉田真一郎氏によって、自身の膨大なコレクションを元に、繊維検査を用いた独自の長年の研究で、三宅也来の著した麻布の苧麻と大麻の素材が解明されました。

今回、ギャラリー啓で展示する布は、大半は打敷きと言って、身分の高い人々は着られなくなった着物を解いて長方形にしてお寺に奉納する風習があり、それを解いたものが多いです。多少のいたみなども有るものもありますが、端切れになっても品格があり麻自体の風合いが出ています。

麻の事を知れば知るほど、ひとくちに「江戸時代の麻の刺繍裂」として手放すことが出来なくなって手元に留めていたものです。

華やかな刺繍や染めがあり、通常のギャラリー啓のイメージと違い 、意外に思われるかもしれませんが、帷子と言われるこのような刺繍や染めが全面にある着物は、ほぼ江戸時代の特徴で、よってこれらの着物やハギレの布が、少なくとも江戸時代末期までに作られたであろうと言う証明になります。明治になると大半は裾模様になっていきます。

格子や絣の布は江戸時代もその後も、先に述べたように昭和30年頃まで作られていたので、製作年代の推測は出来ても、証拠が無いのではっきり時代を述べる事が出来ません。

今展示会では、近世麻布研究所に繊維検査を依頼して、江戸時代とほぼ断定できる布と明治頃までの布を、単に「麻布」ではなく「大麻布」「苧麻布」としてお見せしたいと思います。享保年間に生きた三宅也来の残した記述の布がどのようなものだったか。

彼が体感した布を、手にとって感じてもらえれば幸いです。

最後に、前記の麻の生産地の人々、 特に女性たちの気の遠くなるような手技と忍耐によって生み出され、雪晒や天日干しによって晒された真っ白い布が京都に出荷された後、高度な職人技で華やかな染めと刺繍をほどこされてこのように素晴らしい染織品になった姿を、当の産地の彼女たちは決して目にしたり、纏うことなど無かったという 事を記しておきたいと思います。





萬金産業袋(ばんきんすぎわいぶくろ)
三宅也来(みやけやらい)
享保17年(1732年ごろ)

奈良晒

麻の最上と言うは南都(なら)なり。近国余郷よりもその品数々出れとも、染て色よく着て身に纏わず汗をはじく。依て知不知の人もかたひらとだにいへは奈良奈良といふ。






しろ高宮

近江さらしといふは、しろ高宮の事なり。至極の上品は見ての景気、奈良よりも、まだまさりていろ白く、糸ほそく光あつて見事なるものなり。つよきを好まず、和らかきをいとはぬ人の御召地には、是に勝るはあらし。




越後縮

越後縮ほど上品下品有はなし。まつ御召地といえるは、しろ、玉子、島ともに、誠蝉の羽もいかでと思う斗うつくし。ー略ー  しかれとも糸性みな麻苧(まお)なれは上品下品とも着こゝろは汗をはじき、べたつく事更になし。上品のしろは、誠や寒中の雪をもつて、数千度となくさらしぬきて織り立るとなれば、正真雪よりもしろく水よりも涼し。

 






The bast fibers of hemp and ramie have been used to produce textiles in Japan since ancient times, and both are commonly referred to simply as asa.

 

Although the use of other bast fibers (such as linden, wisteria, and elm) gradually disappeared, asa thread continued to be plied and woven by hand, even after Japan began cultivating cotton in the 18th century, when cotton fabric became a standard kimono material.

 

Japan opened its doors to the world with the 1868 Meiji Restoration and the production of cotton textiles increased through intense industrialization, but hemp and ramie threads were still hand-plied and hand-woven until about 1950.

 

During the Edo period (1603-1867), several provincial regions produced high-quality asa textiles. Foremost among these were Nara-zarashi (Nara prefecture), Echigo-jofu (Niigata prefecture), Takamiya-fu (Shiga prefecture), Echu-fu (Toyama prefecture), and Miyako-jofu (Okinawa prefecture).

 

Ramie and hemp are very different plants, but it is difficult to distinguish one from the other once their threads have been woven into finished textiles. Over time, however, the features that differentiate them become apparent: first through the initial sun-bleaching of the original fabric, and then slowly through wear and repeated washings.

 

In 1732, Miyake Narikore described asa kimono constructed of textiles produced in the above-mentioned regions in his Bankin suigai bukuro. He detailed the differences between these provincially woven fabrics, and was most likely wearing, or at least very familiar them. However, Miyake never used the words “hemp” or “ramie” in his writing.

 

Over 270 years after Miyake published his descriptions of asa kimono, Yoshida Shin-ichiro, head of the Asa-fu Research Institute, carried out lengthy investigations into the differences between ramie and hemp. Using microscopic cross-sections of fibers from his vast collection of asa textiles, Yoshida successfully determined the characteristics that differentiate the plant materials used in these fabrics.

 


The textiles in this exhibition were collected by Gallery Kei over the course of many years, and most were made during the Edo period. The Asa-fu Research Institute performed fiber analysis on fabrics in the exhibition to determine whether they were woven of hemp or ramie, and Gallery Kei is pleased to include the results of this analysis along with each of the pieces on display.

 

Finally, and perhaps most importantly, it should be noted that only pure white bolts of these elegant fabrics made their way to Kyoto, where they were dyed and embroidered in exquisite detail, yet the women who lived in the provinces and plied and wove the asa thread never saw the luxurious results of their careful, patient labor.




























































































































































































光悦寺 Koetsuji temple Kyoto
















源光庵 Genko-an Kyoto




















































富田林市 寺内町 大阪
Tonnda bayasi   Osaka